EDとは
EDは「Erectile Dysfunction」が正式名称で、その略称となります。日本語では、勃起障害や勃起不全と呼ばれるものです。ちなみにEDと診断されるケースというのは、完全に勃起できていない状態だけが対象になるわけではありません。勃起するまでに時間を要する、勃ちがよくない、中折れしてしまう(性行為の途中で萎える)という場合も含まれます。
以下に挙げる症状の中でひとつでも心当たりがあるという方は、一度当院をご受診ください。
このような症状は
ご相談ください
- 勃起がまったくできない
- 勃起をするまでに時間がかかる
- 短時間しか勃起しない、性行為の途中で萎える
- 勃起時の硬さが十分とされる状態でない
- 萎えてしまった場合、再び勃起するのが困難
- 満足できる性行為には、ほど遠い など
EDの治療
患者様の訴えや症状などからEDが疑われると、他の病気の可能性の有無を調べるための検査をしていきます。この場合、問診のほか、心電図検査や尿検査等を行っていきます。何らかの病気が原因でないとの判定を受ければ、ED治療薬(バイアグラ、シアリス 等)を処方いたします。ただ、現在常用されている薬がある方については、診察時に医師へお伝えください。ED治療薬には併用してはいけない薬というのもあります。処方されている薬の種類がよくわからないという場合は、お薬手帳をご持参ください。
なおED治療薬は、バイアグラ(ジェネリック含む)、シアリス(ジェネリック含む)、レビトラジェネリックなど種類がいくつかあります。当院では、各々の患者様に適切とされる内服薬を処方していきます。服用方法ですが、これらは性行為をする数時間前(バイアグラであれば1時間ほど前)に服用します。これによって、同薬の効き目がある間(バイアグラであれば1回の服用による持続時間は4~5時間程度)であれば、性的な刺激によって勃起力が維持されるようになります。ただいずれの薬であったとしても効果はすぐに現れますが、一時的なものです。つまりEDを根本的に改善させる治療薬ではありません。
副作用について
また服用による副作用として、顔がほてる、頭痛、目が充血する、鼻づまり、動悸などがみられることもあります。ちなみにED治療薬は継続して飲む薬ではないので、症状は一時的なものです。それでも症状が強く出るということであれば、薬の容量が少ないED治療薬を選択する、あるいは副作用が現れにくいとされるシアリス(ジェネリック含む)を選ぶなどしていきます。
AGAとは
正式な名称は「Androgenetic Alopecia」で、これを略称した呼び名がAGAです。日本語では、男性型脱毛症と訳されますが、一般的にはAGAと呼ばれることが大半です。何もしなければどんどん薄毛になっていき、最終的にはその部分の毛髪がなくなってしまいます。思春期を過ぎたころから発症が始まるとされていますが、進行状況は非常にゆっくりです。ちなみに成人男性の3~4人に1人の割合でAGAに悩んでいると言われています。
発症のメカニズムですが、そもそも髪の毛は、抜けては生えるといったヘアサイクルを繰り返しています。具体的には、成長期、退行期、休止期の循環となっています。AGAを発症すると、このヘアサイクルの成長期がどんどん短くなっていきます。そうすると太くて長い髪の毛に生え変わるのは難しく、細くて短い毛に生え変わるようになります。これを軟毛化と言います。さらにこの状態が続けば、最終的には頭髪そのものが失われるようになります。
このヘアサイクルの成長期が短くなる原因は、男性ホルモン(テストステロン)にあります。このテストステロンが、5α還元酵素(Ⅱ型)によって還元されるとジヒドロテストステロン(DHT)となります。これが毛包の受容体に結合することで成長期がどんどん短縮されていくのです。とくにDHTは前頭部や頭頂部で結合しやすいので、これらの部位が最終的に脱毛していくようになります。
ちなみに女性の体内でもテストステロンは分泌されていますので、発症することがあります。これを女性型脱毛症(FAGA)と言います。ただこの場合は、男性とは違って頭頂部が広範囲に渡ってボリュームが少ない状態になります。
このような髪のお悩みは
ご相談ください
- 家族に薄毛が多いため、将来に不安を感じている
- 最近、抜け毛が多くなった気がする
- 髪の毛の生え際が後退してきている
- 頭頂部の髪の毛が薄くなっている
- 産毛みたいな細い髪の毛が増えているようだ など
AGAの治療
患者様への問診や症状などからAGAを発症していると医師が診断すれば、AGA治療薬による薬物療法となります。種類としては、フィナステリドを主成分としたプロペシアとデュタステリドが主成分のサガーロがあります。患者様の状態を確認し、医師が適切とされるどちらかのAGA治療薬を処方いたします。服用方法は、どちらも1日1回です。プロペシアは錠剤、サガーロはカプセルタイプになります。
どちらも5α還元酵素の働きを阻害させる働きがあります。ちなみに5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があるのですが、原因の大半はⅡ型とされています。プロペシアはこのⅡ型に有効で、サガーロはⅡ型だけでなくⅠ型にも有効です。このようなことから、サガーロはプロペシアに比べて約1.6倍の増毛効果があると言われています。
副作用について
AGA治療薬(プロペシア、サガーロ)を服用することによる副作用としては、勃起不全、性欲減退、肝機能障害、精液の量の減少などの報告があります。これらの症状がみられる、あるいは体に何らかの異変を感じたという場合は、お早めに医師へご相談ください。